スウェーデン・アカデミーは昨日午後1時(日本時間同午後8時)、2016年のノーベル文学賞を米シンガー・ソングライターのボブ・ディランに授与すると発表した、と今日の報知新聞が報じた。
歌手の受賞は初めて。日本でも人気の高い「フォークの神様」が、文学界でも“頂点”に立った。ディランが
「米国音楽の偉大な伝統の中に新たな詩的表現を創造した」
との理由で、1993年の黒人女性作家トニ・モリスン氏以来、
23年ぶりとなる米国人のノーベル文学賞に…
史上初の歌手による受賞という偉業を達成した。デビューした1962年は、米国が公民権運動やベトナム戦争に揺れていた。その中で
「敗者がいずれ勝つこともある 時代は変わっていくのだ」
「どれだけ多くの人が死ななければならないのか 無益な死と知るために」
と戦争や人種差別に反対するメッセージ性の強い「プロテストソング(抗議の歌)」を次々と発表した。1963年発表の「風に吹かれて」で注目を集め、カウンター・カルチャー(対抗文化)の象徴として
若者の絶大な支持を得た…
1965年発表の代表曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」のタイトルそのままに時代にこびず、転がり続ける石のように次々と新たな地平を切り開いて
現在のポピュラー音楽を形作った…
2012年に米国の文民最高位の勲章「大統領自由勲章」を授章したオバマ大統領も
「米音楽史最大の巨人」
と称賛している。
独特のしわがれ声でギターをかき鳴らし、フォークやロック、カントリーなどあらゆるジャンルの音楽に怒りや悲しみ、深い愛を込めた
強い言葉を乗せるスタイルを確立…
ビートルズやブルース・スプリングスティーン、U2など幅広い世代の
音楽界の大物に影響を与えた…
75歳になった現在も世界各国で年間100公演以上を行う「ネバー・エンディング・ツアー」を続け、今年4月にはパシフィコ横浜で通算100度目となる来日公演を開催した。一方、
「古典文学や詩文が持つ知性」
の息吹を音楽に吹き込んだと評価される歌詞は、文学界でも注目され、
「歌詞を書かねばならないと思ったのは、私の言いたかったことを誰も書いていなかったから」
と語っていた。ノーベル文学賞の候補として10年以上前から名前が挙がっており、2012年は
本命のうちの一人になったことも。今年は英ブックメーカー「ラドブロークス」の予想オッズは
9位タイの17倍と低評価だったが、下馬評を覆したという。
僕も文学賞は作家が貰うものだと勝手に決めつけていたから、ボブ・ディランが受賞と聞いて驚いたのだが、よくよく考えれば、
詩(ポエム)が文学なら歌詞も文学なのだから、歌手が受賞しても何らおかしくない。しかも、歌詞だけでなく、作曲も編曲も演奏もやっているのだから、
どんだけスゴイねん!と思ってしまう。毎年、有力視される村上春樹さんは今回も受賞を逃した。ノーベル財団に
よほど嫌われているとしか思えない。まぁ、僕も「風の歌を聴け」の映画をちょろっと観たり、「ノルウェイの森」を読んだ位だが、内容は完全に忘れているし…。
posted by エセてれびまにあ at 23:59|
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