世紀の”番狂わせ”
が起こり、トランプ氏が次期大統領に選ばれたのは記憶に新しい。そして、忘れてならないのが、
東京都知事選
である。自民党が割れて分裂選挙になったのだから、野党統一候補が楽勝して当然なのだが、擁立された鳥越さんが
”文春砲”で脱落…
安倍内閣や与党の東京都連が総力を結集して推した増田さんも撃沈し、
「もはや自民党の党員ではない」
と石原のバカ息子に罵倒された
小池さんが圧勝…
就任後も都民を味方につけて、豊洲市場の移転延期や東京五輪・パラリンピックの会場見直しに着手。会見で記者からの
「大山鳴動して鼠一匹」発言にブチギレ
した場面もあったが、そもそも小池さんが立候補した際の第一の公約は
都議会の解散
ではなかったのか。就任後、
全く触れなくなったのはなぜ?
と誰もツッ込まないのが不思議で仕方がないのだが、個人的には別にどうでもいい。都知事選での最大の関心事は、
泡沫候補の政見放送
である。定番のマック(赤坂)さんはいつもの
コスプレを封印…
赤いネクタイで金髪、スーツ姿でキャラ変更したのかと思いきや、あれは
トランプさんのコスプレだった!
マックさんの芸の細かさに改めて感心したのだが、今回はマックさん以上のスターが現れた。まずは
「NHKをぶっ潰せ!」の立花孝志さん…
NHKで放送される政権放送で、まさにNHKのスタジオで
「NHKをぶっ壊す!」 を笑顔で9回連呼
したのは痛快だった。都知事選の公約が「NHKをぶっ壊す!」なのはこの際、置いておいて、言っている事は
至極真っ当
である。それから、
「俺がシコれば世界が変わる」の後藤輝樹さん…
これもNHKでやらかしたのだから中々のもの。しかも、原則カットなしの政権放送で一部カットされたというのだからまさに、
伝説になった…
これこそが、
政見放送の醍醐味
だという所をまざまざと見せつけてくれた。こんなのを見せつけられたら、談志師匠云わく、テレビに媚を売るサラリーマン芸人どもが蔓延る
今のバラエティー番組なんて観られたもんじゃない…
まぁ、言っている事は割とまともだったけれども。
最後にちょっと真面目な話をすると、今年はイギリスやアメリカの番狂わせという結果から、
民族主義的な風潮が世界のトレンド
になっている。個人的に最も懸念しているのが、
社会が自由や平等を否定し、差別を容認した
という意識の変化である。人はこれまで自由や平等を求めて、差別と戦ってきたという歴史がある。しかし、ここに来て
完全に退化
しているのだ。そういう状況だから、これから近い将来、今まで以上に
国家や民族間同士で対立が激化
するであろう。そんなのは海外での事。日本には関係ないと思っていたら大間違い。参院選で与党を圧勝させてしまった国民も日本が
法治国家を放棄し、独裁国家である事を容認した
のである。そんな自分たちの選択を
有権者は理解しているのか?
特に18才、19才の40%が自民党に投票したという事実は深刻。この国の将来を考える上でまさに、
由々しき事態
である。
親も親なら子も子だわな…
親がクソだから致し方ない。子供に期待するのはちょっと酷なようである。まぁ、僕は公言通り、そのうち国外へ脱出するから別にどうでもいいんだけれども…。(8月1日に掲載)